愁訴が癒される事に関する考察
- ロルフィングは治療ではありません。症状を改善する事を目指していないのです。しかし、症状が改善する事に対して無関心と言うのでもないのです。ただ、症状の改善は起こるべくして起こるものであり、我々ロルファーがするのではなく、からだが自分の力でするのです。自然治癒力と言っても良いでしょう。
- からだは常にバランスを維持すべく、均衡を保つべく働き続けています。病とは均衡を維持できなくなってしまったからだが、何とかバランスを取り戻そうとして選んだ手段なのです。たとえ病の原因が外の媒体(ウイルスやバクテリア)であるとされていても、同じ条件でいながら発病する人としない人がいるのは、その人の内的環境が左右すると言う事に他成りません。たとえ発病しても、病がバランスを取り戻すためのホメオスタシスの一表現であるとすれば、病の自然な経過を全うしさえすれば、からだのバランスは取り戻されるはずです。
- 自然治癒力はからだの機能が最善に発揮される状態のときに一番活発に働くでしょう。からだの各パーツがあるべき位置に楽に納まって、妨げなく各々のするべき仕事ができ、しかも各パーツ間のコミュニケーションが上手く取れており、全体として調和の取れた働きをする事が、からだの機能を最善に発揮させるひとつの要因です。
- 各パーツは重力のラインを指標に自分のあるべき位置を見つけ、自分の形態と置かれた持ち場によって、果たすべき役割を理解するでしょう。位置がずれていると、自分のするべき仕事を適切にこなせないだけではなく、他のパーツの仕事まで肩代わりしようとしてしまいます。あるパーツが自分本来の仕事でない事をしては、からだ全体の働きが上手くいかないだけでなく、むやみにエネルギーを浪費してしまい、体の存在を維持するのが精一杯で、修復作業までは手が回らないと言う様な事にもなり兼ねません。そんな事ではからだの均衡を取り戻す事はままならず、自然治癒力も今一つ発揮しがたいでしょう。
- ロルフィングは、重力のライン(正中線)を指標に、からだの各パーツが本来あるべき場所を見つけるための手助けをし、より良い働きを提案します。
“在るべき所に戻して、しかるべき動きをさせる”と言うのがロルフィングの創始者アイダ・ロルフ博士の金言の一つです。
- アイダ・ロルフ博士は、”重力がセラピストである“とも言っています。つまり、ロルファーが癒すのではなく、からだが重力に上手く沿うことで、からだは働くべく働き、自然治癒力という本来備わった機能を発揮するのです。
-
2006 Chronic Students All Right Reserved